環境
ENVIRONMENT
当社グループは、気候変動や環境汚染等を企業として取り組むべき社会課題と認識しています。
そこで、適切な資源利用や省資源・省エネルギーに関する取り組みなど環境に配慮した商品・サービスの提供を通じて、持続可能な社会の実現に貢献します。また、環境法令・規制を遵守し、適切な環境マネジメントを推進します。
目標と実績
気候変動への対応
<目標>
- 環境不動産の開発
- 新築分譲マンション:2030年度までに、供給する物件は全てZEH-M Oriented以上を標準仕様化
- 新築賃貸物件(DBJ Green Building認証):年間1棟着工
- 温室効果ガス排出量の削減
- エネルギー使用量の削減
- 再生可能エネルギーの活用
<実績>
- 環境不動産の開発及び温室効果ガス排出量の実績は、「自然環境の保全に向けて」をご覧ください。
- 当社グループは、太陽光パネル※を搭載した戸建住宅(デュオアベニュー青葉台)を販売しています。
※東京ガス株式会社の太陽光発電定額サービス「ずっともソーラー(フラットプラン)」を活用
適切な資源活用・物品調達
<目標>
- 水使用量の削減
- サステナブル調達の推進
<実績>
- 当社グループは、分譲住宅の開発にあたり、「グリーン開発ガイドライン」の規程に従い、節水機器の標準仕様化、国産・FSC認証木材の使用促進、低VOC材料の使用等を実施しています。
汚染防止と廃棄物削減
<目標>
- 汚染防止対策の徹底
- 廃棄物の適正管理・削減
<実績>
- 当社グループは、土壌汚染対策法等の関連法令に則り、汚染防止対策の徹底および廃棄物の適正管理を行っています。
自然環境の保全に向けて
当社グループは、不動産事業が豊かな自然の恵みによって支えられている一方、その事業活動が自然に対して一定の負荷をかけていると認識しています。また、不動産は、長い年月にわたり人々の生活を支える存在であるため、商品・サービスに対する環境対策は重要な課題と考えています。そのため、商品の企画・設計から引渡し後の維持管理にいたるまで、環境を意識した住まいづくりを実践するとともに、お客様のエコ活動をサポートする取り組みを推進することで、自然環境の保全を目指します。
TCFD提言に基づく情報開示
当社グループは、中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)において、事業戦略とESG戦略の融合を掲げ、ESG経営を推進しています。2023年9月にはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明しました。今後は、パリ協定で示された2℃目標の達成に貢献すべく、気候変動対策をより一層加速させていきます。また、気候関連の財務情報開示の重要性を認識し、TCFDが推奨する情報開示の拡充に取り組んでいきます。2024年3月期の温室効果ガス排出量は下表のとおりです。詳細は下記をご覧ください。
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単位:t-Co2 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | |||
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スコープ1 | 事業者自らによる温室効果ガスの直接排出 | 3,485 | 3,457 | 3,450 | ||
スコープ2 | 他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出 | 5,245 | 5,786 | 5,887 | ||
スコープ3 | Scope1、Scope2以外の間接排出 | - | 352,664 | 362,787 | ||
カテゴリ1 | 購入した製品・サービス | - | 184,532 | 203,683 | ||
カテゴリ2 | 資本財 | - | 504 | 943 | ||
カテゴリ3 | Scope1, 2に含まれない 燃料及びエネルギー活動 | - | 1,490 | 1,523 | ||
カテゴリ4 | 輸送、配送(上流) | - | - | - | ||
カテゴリ5 | 事業から出る廃棄物 | - | 659 | 652 | ||
カテゴリ6 | 出張 | - | 620 | 711 | ||
カテゴリ7 | 雇用者の通勤 | - | 105 | 132 | ||
カテゴリ8 | リース資産(上流) | - | 1,780 | 1,503 | ||
カテゴリ9 | 輸送、配送(下流) | - | - | - | ||
カテゴリ10 | 販売した製品の加工 | - | - | - | ||
カテゴリ11 | 販売した製品の使用 | - | 158,226 | 149,508 | ||
カテゴリ12 | 販売した製品の廃棄 | - | 1,276 | 1,035 | ||
カテゴリ13 | リース資産(下流) | - | - | - | ||
カテゴリ14 | フランチャイズ | - | - | - | ||
カテゴリ15 | 投資 | - | - | - | ||
- | その他 | - | 3,472 | 3,095 | ||
総排出量(スコープ1~3) | 8,731 | 361,907 | 372,123 |
環境不動産の開発
新築分譲マンション
当社グループは、「2030年度までに、供給する物件は全てZEH-M Oriented以上を標準仕様化」とする目標に向けて、新築分譲マンションにおけるZEHの開発に取り組んでいます。2023年11年には、当社グループで2物件目となるZEHマンション「デュオヒルズ城内(2025年2月竣工予定)」の販売を開始しています。本物件は、建築物の省エネルギー性能を第三者評価機関が評価し認定する制度「BELS」を取得しており、「ZEH-M Oriented」の基準を満たした新築分譲マンションとなります。2030年度の目標達成に向けて、今後も省エネルギー性能に優れたZEHの開発を推進していきます。
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デュオヒルズ城内
新築賃貸物件
当社グループは、「新築賃貸物件(DBJ Green Building認証):年間1棟着工」の目標を掲げております。2023年8月には同認証を取得した「デュオフラッツ川口並木」が竣工しています。本物件は、LED照明や節水機器の採用により省エネを促進しているほか、入居者の利便性や快適性、多様性等に配慮した取り組みを充実させるなど、環境・社会両面で不動産価値の向上を図っています。今後も、ESGに関する外部評価の取得を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
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~非常に優れた「環境・社会への配慮」がなされた建物~
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デュオフラッツ川口並木
環境認証取得物件一覧
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認証名 | アセット | 該当物件 | 取得年 | 評価ランク |
---|---|---|---|---|
BELS(建築物省エネルギー性能表示制度) | 分譲マンション | デュオヒルズ伏見 | 2023年 | ★★★★★ |
分譲マンション | デュオヒルズ城内 | 2023年 | ★★★★★ |
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認証名 | アセット | 該当物件 | 取得年 | 評価ランク |
---|---|---|---|---|
DBJ Green Building認証 | オフィスビル | フージャース広島大手町ビル | 2021年 | ★★ |
賃貸レジデンス | デュオフラッツ川口並木 | 2023年 | ★★★ |
GRESBリアルエステイト評価
当社グループは、2023年実施の GRESB※リアルエステイト評価において、株式会社フージャースコーポレーションが「1スター」及び「グリーンスター」を獲得しました。
※ GRESB(Global Real Estate Sustainability Benchmark)とは、2009年に欧州の主要な年金基金を中心に創設された不動産会社・運用機関のサステイナビリティ配慮を測るベンチマークです。GRESBの評価対象は、不動産の既存投資物件や新規開発・大規模改修プロジェクトでの取組みを評価する「GRESBリアルエステイト」と、インフラファンドやアセットにおける取組みを評価する「GRESBインフラストラクチャー」に大別され、当社グループは「GRESBリアルエステイト」評価に参加しています。
商品企画・設計時の環境対応
当社グループは、分譲住宅の設計・施工段階において、環境性能の方針および仕様を定めた「グリーン開発ガイドライン」 「標準仕様書」に基づき、環境に配慮した商品・サービスを提供しています。
生物多様性への配慮
当社グループは、街づくりにおいて、入居者の皆さまや地域の方々の快適性だけでなく、周辺環境や生態系にも配慮した配棟計画および植栽計画を実施しています。
管理組合でのエコ活動支援
当社グループは、自社の管理物件において、入居者の皆さまに対しゴミ分別・リサイクルに関するお知らせを掲示板にて発信するとともに、日常生活での省エネ活動をサポートする取り組みを実施しています。また、管理組合や地域の皆さまと協力してエコ活動を実施することで、地域のコミュニティ形成を促進するほか、自然環境の保全に向けた環境意識の醸成を図っています。
グリーン電力の購入
当社グループは、丸の内本社(丸の内仲通りビル)において、RE100対応(再生可能エネルギー100%)のグリーン電力を購入しています。2023年度は、年間約18万kwh(84t-CO2相当)を購入し、累計で約54万kwh(252t-CO2相当)の購入実績となりました。
機密保持とリサイクルの両立
当社グループは、オフィス内の書類廃棄のため、機密文書リサイクルボックス「保護くん(まもるくん)」を設置しています。「保護くん(まもるくん)」に投入された書類は、機密抹消後に紙資源としてリサイクルされるため、森林資源の保全と本来焼却された際に発生する二酸化炭素の排出削減に貢献します。2023年度は、合計72.8本相当の森林伐採の抑制と約2,098.4kg相当の二酸化炭素の排出削減に寄与しました。
保護くん(まもるくん)
中古不動産の利活用を通じた環境負荷軽減
当社グループは、多様化する顧客ニーズへの対応に向けて、新築賃貸住宅の開発、中古不動産を含む収益不動産の保有・売買および賃貸事業を主軸とした不動産投資事業に取り組んでいます。中古不動産の利活用は、新築に比べ、魅力的な商品を低価格で提供できるとともに、本来、建築物の解体・建築時に発生する温室効果ガスや廃棄物の排出量削減にも貢献します。
中古リノベーションマンション事業
昨今、我が国では、都心部の地価高騰や人々のライフスタイルの変化等により、リノベーション住宅の需要が高まっています。こうしたニーズの高まりを受け、当社グループは、新たな住まいの選択肢として、都市圏を中心に中古区分リノベーションマ ンション事業を展開しています。近年は、首都圏における中古区分物件の買取再販に加え、千葉にて一棟全体をリノベーションした分譲マンション「デュオリスタ松戸常盤平」も手掛けています。
本物件は、環境に恵まれながらも、子育て世帯が減少している常盤平エリアにおいて、もう一度街に子育て世帯を呼び込むことを目指し、築 28 年の元社宅の「広い」という価値に着目し、1棟まるごとリノベーションをした集合住宅となります。
87-91㎡ある広い住戸に土間プラン、ビッグランドリープラン、キッズワークスペースプランと多様な生活の可能性を提案している点などが評価され、2023年度グッドデザイン賞を受賞しています。
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土間プラン|物置や趣味部屋として使える土間スペース
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ビッグランドリープラン|ランドリーカウンターのある洗面所
コンバージョンによるビル再生
「Good Morning Building」では、「創業期のスタートアップの朝を応援する」をコンセプトに、渋谷2丁目・ 築44年のビルをシェアオフィスとしてコンバージョンしています。数多くのシェアオフィスの企画・運営実績を持つ株式会社ツクルバを招聘し、2~5階をスタートアップ企業専用のオフィスフロアとしています。また、1階はラウンジといった共用施設に加え、民間のコーヒースタンドを誘致 し、入居者同士の交流が生まれやすい設計にしています。
環境汚染と健康被害の防止に向けて
当社グループは、不動産事業を通じて、多くの資源や化学物質を使用するとともに、一定の廃棄物を排出しています。また、化学物質の使用は、自然環境や人々の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、適切な方法での利用が不可欠です。そのため、土壌汚染対策や有害物質・廃棄物の適切な管理を通じて、環境汚染と健康被害の防止を目指します。
土壌汚染対策
当社グループは、用地の取得に当たり、過去の利用履歴を調査し、土壌汚染の疑いのある場合は専門家による土壌調査を実施します。また、土壌汚染が確認された場合は、土壌汚染対策法など関係法令に基づき、汚染物質の除去・封じ込めなど適切な処置を行うよう努めています。
アスベスト対策
当社グループは、解体工事に伴い発生する有害化学物質のアスベスト(石綿)について、囲い込みなどの適正措置、もしくは第三者機関による濃度測定や吹き付け状況調査を実施しています。
フロンの適正処理
当社グループは、オゾン層の保護および地球温暖化防止のため、フロン排出抑制法に基づき、特定フロン(CFC、HCFC等)の利用制限、冷媒の回収、各種設備の簡易点検・定期点検を実施し、フロン類の大気中への放出抑制を図っています。また、一部の物件では、空調設備のリニューアルや解体時において、回収した空調機のフロンを適切に処理しています。
建築材料の揮発性有機化合物(VOC)対策
当社グループは、お客さまの健康を維持するため、建築基準法など関係法令に基づき、建物において発生するシックハウス症候群の特定測定物質である5物質(ホルムアルデヒド・トルエン・キシレン・エチルベンゼン・スチレン)を含む資材の使用を制限しています。また、適切な品質管理を通じて、室内環境の安全性を確認しています。
PCB(ポリ塩化ビフェニル)の適正処理
当社グループは、廃棄するPCB入りの電気機器(トランス、コンデンサ、安定器)について、紛失や漏油事故等のリスクを低減するため、専門処理業者による適切な処理を実施しています。
窒素酸化物(NOx)および硫黄酸化物(SOx)対策
当社グループは、排出される大気汚染物質を特定・測定し、適切に管理しています。具体的には、大気汚染防止法に基づき、冷温水発生機やボイラー機器などのばい煙発生設備から排出される窒素酸化物(NOx)および硫黄酸化物(SOx)の濃度を一部の建物で定期的に測定しています。